任意売却に至る理由 TOP5

「まさか自分が、住宅ローンを払えなくなるなんて……」
毎月届く督促状を見るたびに、胸が締め付けられるような思いをしていませんか?
せっかく手に入れたマイホームを手放すことへの恐怖、家族への申し訳なさ、そして「誰にも相談できない」という孤独感。そのお気持ち、痛いほどよく分かります。
しかし、どうかご自身を責めないでください。
長い人生、予期せぬ事態は誰にでも起こり得ます。住宅ローンの返済が困難になることは、決して「恥ずかしいこと」や「人生の失敗」ではありません。
実は、年間数万件もの住宅が競売(けいばい)にかけられているのが日本の現状です。しかし、その手前で「任意売却(にんいばいきゃく)」という選択肢を選び、生活の立て直しに成功された方も大勢いらっしゃいます。
今回は、実際に多くの方がどのような理由で任意売却を選択せざるを得なくなったのか、その背景にある「リアルな理由」をランキング形式でお伝えします。これを知ることで、「自分だけじゃないんだ」と少しでも肩の荷を下ろしていただければ幸いです。
【第1位】 収入の減少(減給・ボーナスカット・失業)
最も多い理由が、生活の基盤となる収入の変化です。
「購入当時は余裕があった」という方でも、昨今の不安定な経済情勢や働き方改革による残業代の削減、あるいは会社の業績悪化によるボーナスカットが直撃するケースが後を絶ちません。
特に、「ボーナス払い」を併用している場合、夏冬の支給額が少し減るだけで年間の返済計画が破綻してしまうリスクが高まります。
住宅ローンの返済が困難になった際、金融機関(債権者)の合意を得て、不動産を売却すること。競売よりも市場価格に近い価格で売れる可能性が高く、プライバシーも守られやすい方法です。
【第2位】 病気・怪我による就業不能
ご自身やご家族が予期せぬ病気や怪我に見舞われ、働けなくなってしまうケースです。
医療費の負担が増える一方で収入が途絶えるため、またたく間に家計が火の車になります。団体信用生命保険(団信)に加入していても、死亡や高度障害以外の「働けない状態(うつ病などの精神疾患を含む)」では保険が適用されないことも多く、ローンの支払いが重くのしかかります。
【第3位】 離婚(連帯債務・ペアローンの解消問題)
近年急増しているのが、離婚に伴う任意売却です。
夫婦共有名義(ペアローン)で購入していた場合や、夫が主債務者で妻が連帯保証人になっている場合、離婚時に家をどうするかで揉めることが多々あります。
「どちらかが住み続けてローンを払う」と約束しても、相手が再婚などで支払いを止めてしまい、連帯保証人である元配偶者に請求がいって発覚する、というケースが非常に多いのです。
お金を借りた人(主債務者)と同じ責任を負う人のこと。「借りた人が返せない時だけ代わりに払う」のではなく、金融機関から請求されれば、主債務者の支払い能力に関係なく直ちに返済する義務があります。
【第4位】 教育費・親の介護費の増加
お子様の進学に伴う教育費のピークと、親御さんの介護費用が必要になる時期が重なる「ダブルケア」の問題です。
住宅ローンを組んだ当初のシミュレーションよりも教育費が嵩んだり、想定外の介護離職や施設費用が発生したりすることで、住宅ローンへ回す資金が枯渇してしまいます。
【第5位】 他の借入金の返済(多重債務)
住宅ローンの返済を補填するために、カードローンやキャッシングを利用してしまい、雪だるま式に借金が増えてしまうケースです。
「今月だけ凌げばなんとかなる」という思いで借入を重ねた結果、金利の高いカードローンの返済に追われ、本丸である住宅ローンが払えなくなるという悪循環(オーバーローン状態の悪化)に陥ります。
住宅の資産価値(売却できる価格)よりも、残っている住宅ローンの金額の方が多い状態のこと。この状態だと、通常の方法では家を売ることができません(売却しても借金が残るため、銀行が抵当権を抹消してくれないからです)。



収入減少(35%)が最大の要因ですが、病気や離婚といった「ライフイベントの変化」も全体の約4割を占めています。これらは誰にでも起こりうることであり、個人の努力だけでは防ぎきれない問題です。